くらしの法手帖

独立生活法律情報誌
2026 / 創刊号

手帖 01 / 相談準備

法律相談の前に作る「一枚の整理票」

出来事、資料、期限、希望、質問を分け、短い相談時間を有効に使うための準備手順。
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相談の準備で大切なのは、法律用語を先に決めることではありません。「いつ、誰が、何をしたか」と「それを確認できる資料」を分けて書くことです。結論が分からなくても、相談は始められます。

緊急の危険があるときは、整理票を完成させることより安全確保を優先してください。警察への緊急通報は110、緊急ではない警察相談は #9110 です。

一枚を五つの欄に分ける

  1. 起きたこと — 日付順に、一文ずつ書きます。「相手は悪意があった」ではなく、「8月3日にこのメールが届いた」のように、確認できる事実を書きます。
  2. 手元の資料 — 契約書、通知、領収書、メール、写真、録音などの有無と保存場所を書きます。原本には書き込まず、相談用の写しを作ります。
  3. 期限 — 返信期限、支払日、退去日、裁判所から指定された日などをそのまま転記します。期限の法的な意味は自分で決めず、相談時に確認します。
  4. 希望 — 「謝罪」「返金」「連絡停止」「契約継続」などを並べ、優先順位を付けます。相手の合意が必要な希望もあります。
  5. 質問 — 「今週中に必要な行動は何か」「追加で必要な資料は何か」のように、相談後の行動が決まる質問にします。

資料は削除せず、説明用の束を作る

元のメール、メッセージ、ファイルは削除や加工をせずに保存します。説明用には写しを使い、各資料に番号を付けます。整理票には「資料3:8月3日のメール」のように番号だけを書きます。個人情報を第三者へ送る前には、送付先と必要範囲を確認してください。

相談先は目的で選ぶ

どこへ相談するか分からないとき、法テラスの相談窓口・法制度案内 は、相談機関や法制度の情報を案内しています。経済的な条件などを満たす人には、無料法律相談と費用立替制度 があります。

裁判所は手続案内をしますが、「どの申立てをすべきか」「請求が認められるか」という法律相談には応じないと案内しています。制度の説明と個別の法律相談を混同しないことが大切です。

最後に三行でまとめる

  • いま最も困っていること
  • 最も近い期限
  • 今日の相談で決めたいこと

この三行を最初に伝えると、相談担当者が全体像をつかみやすくなります。